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中庸への回帰

ベンチャーキャピタリスト/山家 創(やんべ そう)のブログです。

研究開発型ベンチャーこそプロモーションが重要という話。

「研究開発型ベンチャー」と聞いて、最初に思い浮かぶ会社はどこか?

こう聞かれて、さて皆さんは何と答えるでしょうか?

僕は、慶応義塾大発ベンチャーのスパイバー社を思い浮かべました。

www.spiber.jp

人工合成クモ糸を繊維として活用しようとする当社は、「THE NORTH FACE」ブランドで有名なゴールドウィン社と「MOON PARKA」を発表。最近では、LEXUSのコンセプトシートに人工合成クモ糸が採用されたと発表しましたね。

頭に浮かぶ = 「研究開発型」のイメージ

では、なぜ僕の頭にスパイバー社が思い浮かぶのか?

当社が優れた技術を持っているから。
当社の事業に成長性を感じるから。
当社の経営者がカリスマ的であるから。

僕にとってはどれも正解ではありません。僕の答えは「先進的でカッコいいから」です。ホームページを見れば、そのカッコ良さが分かります。

「研究開発型」もしくは「研究開発型ベンチャー」の定義はなんでしょうか。
おそらく、正確な定義は存在していません。
では、「研究開発」とはなにか。技術を生み出すプロセスですよね。
生み出すとは、つまり新しい(先進的)ということです。

「研究開発型ベンチャー」 = 新しい(先進的な)ベンチャー企業だと僕の脳みそがイメージして、そのイメージに一番近いのがスパイバー社だった。そんな感覚に近いと思うんです。

技術だけでは、仲間は集まらない

ベンチャー企業の課題は、突き詰めれば「リソース不足」です。例えば金銭的なリソースの不足を補う手段が、VCからの資金調達なわけですね。

リソース不足を補うには、ベンチャー企業だけではなくて仲間が必要です。
共同研究、販売提携、採用など、自社だけではない他社(他者)に仲間になってもらう必要がある。

では、ベンチャー企業の「技術」だけで、あなたは仲間になるでしょうか?
お金や自分の時間を掛けよう(分けよう)と思うでしょうか?
仮に、その「技術」が世界一であったとして、ダサいロゴマークに読みづらいウェブサイトであったならどうでしょうか?

体感として、研究開発型ベンチャーの多くは技術者のみで構成されています。
彼らの仕事は技術を生み出すことであって、その素晴らしさを拡げる活動には長けていない。
ややもすれば、その活動を卑下することすらあり得る。しかし、それでは絶対に仲間は集まらないわけです。

乱暴でもブチ上げる

嘘をつくのはいけませんが、大風呂敷を拡げることで仲間を集める。
そのためにプロモーションにお金を掛ける。
ゲームやアプリ業界は資金調達のほとんどをテレビCMなど広告宣伝費に投じると聞きますが、乱暴な言い方をすれば研究開発型ベンチャーこそ、そうした資金の使い方が必要なのかもしれません。