中庸への回帰

ベンチャーキャピタリスト/山家 創(やんべ そう)のブログです。

人間ドックを調べる

予防医療として人間ドックをもっと普及、進化させなければいけないなと個人的に関心を持ってるのですが、じゃあ人間ドックの現状ってどうなの?を調べてみました。

人間ドックの現況‐2015年‐

日本人間ドック学会が毎年発表している「人間ドックの現況」について最新データを確認してみます。トピックとしては以下かと。

  • 国内の人間ドック指定病院、協力施設、機能評価認定施設数は約720施設。前年と施設数はほぼ変わっていない。
  • 人間ドックの総受診者数は316万人。その内、60歳未満が75%。特に40~50代が63%。
  • 統計上1984年から始まった人間ドックだが、最近の受診者数はほぼ頭打ち。
  • 最新の人口統計によると30才以上が約9200万人なので、そもそも人間ドックの受診率って少ない(3~4%くらい)。
  • 人間ドックで発見した臓器別ガン症例数のトップは1位:胃(2,048例)、2位:大腸(1,493例)、3位:肺(646例)
  • 年齢別にみた胃がんおよび大腸がんの発見率は、全受診者数300万人に対して発見胃がん約2000(0.06%)、発見大腸がん約1500(0.05%)

気になるポイント

  • オプションで胃カメラや大腸カメラを受診している人がどれくらいの人数なのか
  • オプションで胃カメラや大腸カメラを受診した場合の胃がん、大腸がん発見率
  • あるいは上記はすでに統計に含まれているのか
  • 人間ドックに限らずがん検診などの統計はどうか

がん検診については、2016年4月から内視鏡検査(胃カメラ)が追加されるようです。バリウム検査が苦手な人に対して、内視鏡による受診率向上が期待されているようですが、「オエッ」とする感じはどちらも変わらなそうですね。。鼻から導入する径鼻内視鏡に期待というところでしょうか。

個人的には、人間ドックのオプションを安価に、より低侵襲なものを提供することでがん発見率の向上に寄与出来ないかと。
それによって人間ドック受診者数を増やして、健康社会を実現するみたいなストーリーを考え中です。